専門家アドバイス
はじめての新築住宅・家づくりガイド
間取り・予算・デザイン・依頼先の最初の検討ポイント【失敗しない家づくり】
「子供も生まれたし、同じ家賃を払うなら自分の家を購入したい!」
「息子夫婦と同居を考えているけど、どこに頼めばいいのかな?」
家を購入するタイミングが来たのに何からしたらよいか分からない方、まず4つのことを考えて夢のマイホームの準備を始めましょう。
1)どこに依頼する?特徴ご紹介
あなたが家を建てる際の重要なポイントは何でしょう?
「デザイン性」「機能性」「快適さ」「環境に配慮している」などイメージ通りの住宅を作るには、この希望を叶えてくれる依頼先を探さなくてはいけません。
建てたら終わりではなく、品質の保証、アフターメンテナンスへの取り組みなども親身に何でも相談しやすいこと、これらは家づくりを進めていく上でとても大切なことす。
ではどこに頼めばいいのでしょうか?
ハウスメーカー
・設計を規格化することで大量生産を行い、ローコストで住宅供給を行っているのが特徴。
・耐震工法などの独自の開発製法を打ち出しているメーカーが多い。
・複数の規格を組み合わせることでデザイン、設計に幅を持たせた住宅シリーズをラインナップしている。
・ 営業担当、設計部、現場部門の担当が分かれている事が多いので、要望がスピーディに通りにくい事もある。
設計事務所
・ 設計だけを行う会社です。
・ 設計やデザインに特化しているだけあってきめ細かい要望を叶えることができます。
・ 得意な分野を持っている方が多い。
・ 敷居が高いように思えますが、コスト削減の術も熟知しているので細かく相談できる。
・ 別途住宅工務店などに依頼する必要があるが、地域のコミニティが広
いので紹介してもらえる事が多い。
工務店
・ 地域に根ざして家づくりを行っている住宅会社です。
・ 独自に規格化した住宅を行っているところもあります。
・ 資材仕入れなども独自で行っているので、希望の品を細かく注文してもらえる事があります。
・ 完全オーダーメイドの注文住宅を手掛けている工務店も多く、自由度の高い住宅を作りたいならまず候補に挙げておきたいところです。
ハウスメーカーさんが斡旋してくれる区画の紹介や、得意な工法がイメージとマッチすることもあります。
建築フェア、住宅展示場の訪問、インターネットの一括資料請求サイトなどを利用して、候補となる業者を絞るのも効率的な方法です。
間取りのプランニングの検討ポイント
家=生活です。
一番想像しやすく、考えるのもワクワクするのが間取りのプランニングでしょう。
生活動線や収納を意識した間取りを考えると、暮らした時に生活のしやすい空間が生まれます。
間取りをプランニングする際、参考になるポイントをご紹介します。
部屋の広さ
リビングの広さはどのくらい?
何部屋にすればいいの?
想像だけで決めるのはとても難しいですし、新築を機に家具を新調する家庭が多いです。
そんなときは、テープや紐などを使って現在の住まいの床にレイアウトを施してみましょう!
家具を配置した場合に生活に不便がないか、シミュレーションしてみると、希望の広さが想像しやすくなります。
子供部屋は勉強をリビングでさせるのであえて狭くし、こもりがちな空間を家族の集まるリビングに誘導する案もあります。
延床面積を減らすとコストダウンにも繋がります。
1日の流れ
間取りを考える時に、天気や1日の生活の流れ、日光の入り方、四季の流れ、10年先、20年先の未来まで、考えられる状況を、網羅的に検討することも大切です。
あと、せっかく大きな窓を取り入れても日や風が入らなければ残念な空間になってしまいます。
そんなときは、現地に行ってみましょう。
周りの建物や日光の入り方などを見学する事は、安心材料の一つになります。
生活動線
家の使いやすさ、暮らしやすさを決めるのに動線は重要なポイントです。
キッチンから食卓へ配膳がスムーズに行く、洗濯物を洗う、干す、しまう、取り出すがスムーズにできると
家事時間も短縮できとても快適に暮らせます。
こだわりの空間
お家を建てるなら、家族が一緒に楽しく過ごせる空間、一人になれる場所、趣味に集中できる場所が欲しい、ロフトを使って秘密基地、書斎、、、
アイディア次第で夢の満足空間が生まれます。
今の暮らしを中心に考える事はもちろんですが、
家族の成長、子供が巣立った後のセカンドライフまで、何十年先も暮らすことを想定して考えるのも、後々のリノベーション費を節約することができます。
3)予算・コスト削減のコツ
いざ依頼先と打合せになった時、ある程度の予算を出さなくては二の足を踏んでしまいます。
一番イメージしやすいのは、「毎月いくらローンが払えるか」
一般的には収入の25〜35%と言われています。
家を購入した場合には、年に一度の固定資産税や火災保険などローンとは別にかかる出費もあるので、それを考慮し身に丈に合った予算組みが必要です。
どこにお金をかけるか
打ち合わせに入った段階で、自分たちの要望を見積もってもらった場合に、予算オーバーをする事があるかもしれません。
「もう一声!」と値切るのは至難の技、絶対譲れない優先ポイントを家族で決めておくとスムーズに解決する事があります。
妥協しない方がいいもの
安心、健康、防犯に関わる部分
・耐震性・耐火性など、防災に関する部分
・断熱材 せっかくいい家に住んでも快適に住めなくては意味がありません
・鍵や扉、窓などは、安価なもので済ませず丈夫で安心して暮らせるものに
コスト削減しやすいもの
・坪単価の安い土地を探す
・延床面積を減らしコストダウン
・水回りの集約で配管費用の削減
・優先度の低い設備のグレードを下げる
住宅ローン
ほとんどの家庭が住宅ローンの借入れをして建築すると思いますが、変動、固定金利どちらがお得なのでしょう?インターネットのシュミレーションを利用できます。
また、住宅ローン減税(※1)を申請すれば10〜13年間毎年末控除される制度があります、まとまったお金が毎年入ってきます。
繰り上げ返済をして借入期間を短くしたり、ローンの見直しをするなど、工夫次第で節約する事ができます。
プロは色々なアイディアを持っています、予算を変えずに希望を叶える方法はないか、担当と一緒に知恵を絞って貰いましょう。
返済負担は生活の質に直結しますから、予算を引き上げるのは最後の最後、そのまた最後まで待ちましょう。
4) デザイン/イメージの王道パターン
デザインは、住宅を建てる上で大切なポイントです。
屋根の形、外構、壁の素材、インテリアなど一つ一つでイメージが変わってきます。
雑誌やブログなどを参考にどんなスタイルにしたいかを探したり、散歩の途中に気になる住宅を見つけるのも参考になります。
好きな服のテイストやお気に入りの家具はどんなスタイルになるか考えてみましょう。
アメリカンスタイル
カルフォルニアビーチを思わせる青い海と白い砂浜に合わせた配色と、ヒトデや貝殻などをモチーフにした雑貨が特徴的な西海岸風インテリア。
開放感溢れる中にもアメリカならではのワイルドさも垣間見えるスタイルです。
マリンスポーツをするご家庭にぴったり!
北欧スタイル
度々雑誌で特集が組まれるほど日本では人気のスタイル。
白を基調にカラフルな差し色を入れた、シンプルで直線的なデザインが特徴の北欧スタイル。
日照時間の少ない地域でいかに家のなかで快適に暮らすか、ということを考えられたインテリアスタイルです。
南欧スタイル
フランス・プロヴァンス地方を代表とスタイル。
地中海スタイルなどとも呼ばれます。
白い漆喰の壁は、強い日差しと冬の寒風を防ぐためのもので、南欧は一年をとおして温暖な地中海性気候に属するので、どこかのんびりとした素朴なイメージがあります。
フランスらしいおしゃれさもある、人気のインテリアスタイルです。
アジアンスタイル
バリやタイのリラックスしたビーチリゾートをイメージしたスタイル。
エスニックなかごや植物を取り入れるとアジアンリゾートらしくなります。
日本古来の伝統的な様式をふまえた和モダンスタイル和とエスニックを融合させた、ミックススタイルを楽しむ方も増えています。
個性溢れるきらびやかなデザインハウスはもちろんですが、地域の風土に馴染む景観を意識した住宅、環境に配慮した住宅、プライバシーが守られる住宅、昔住んでいた懐かしい空間を思い出せるなども住宅デザインを決める上で重要な要素です。
まとめ
家を建てるのは一生の中でもとても大きな買い物です。
失敗はしたくないけど、情報がたくさんありすぎて頭がいっぱいになってしまいます。
デザインや予算を考える上で一番重要なことは『何を重要視するか』。
優先順位を整理するために、自分や家族が好きなものを探してみるのはどうでしょう。
買い物をする時の基準にしているものを今一度考えてみてください。
車を買った時、食器を選ぶ時、好きな映画のシーンや衣装、好きなスポーツなど。
たくさん検索して印刷をしてスクラップしてみると自分の好みが明確になります。
家づくりや内装を考える時にとてもいいヒントになりバランスのとれた満足のいく家づくりができます。
そのスクラップから得られるヒントは住宅を作る時の担当者のヒントにもなります。
家づくりを見える化して夢のマイホームの準備を始めましょう。