専門家アドバイス
はじめての新築住宅・家づくりガイド
家づくり「高断熱・高気密住宅」のメリット、不安を解消します!
高断熱・高気密の住宅が
快適で健康に暮らせて省エネ効果もあると聞いたけど、
具体的に何がどういいのでしょう?
高断熱・高気密の特徴、メリット、不安の解決方法をご紹介します。
新築住宅をご検討の方は参考にしてください。
1)高断熱・高気密の特徴
◆高気密とは
「室内外の空気の出入りの量が少ない」ことです。
建築の際に生じやすい目に見えないくらいの小さな隙間を、
精度の高い建築素材や防湿シート、
断熱材、気密テープなどでしっかりと埋め、
外気の侵入を防ぐことにより室内の気密性を高めています。
隙間が小さいほど気密性が高く、建物内外の空気の出入りが
少ないことになります。
◆高断熱とは
「室内外の温度の出入りの量が小さい」ことです。
断熱材を壁、床、天井などに覆ったり、加工したパネルを壁に挟み込んだり、
家の中と外の環境を分け、熱が伝わるのを少なくします。
高断熱・高気密の双方には相乗効果があり、
気密性を高めることで、断熱機能の低下を防ぐことができ、
断熱性を高めることで室内の空気が逃げにくくなるため、
高断熱・高気密を一緒に取り入れる建築方法が増えつつあります。
2)高断熱・高気密住宅にするメリット
高気密かつ高断熱性を取り入れた住宅には、
どのようなメリットがあるのでしょうか。
1、室内の温度を一定に保つことができる
断熱効果が高いと、室外の気温変化の影響を受けにくくなります。
冷暖房に頼り過ぎなくても年間を通して快適な室温を保ちやすくなります。
気密性が高いことにより、さらに室内の空気が逃げにくくなり、
室内の温度を一定に保ちやすくなります。
暑さ、寒さのストレスから解放されます。
夜の寝苦しさや、寝起きの暖房が効くまでの時間も短縮されます。
2、省エネ効果、光熱費が安くなる
高断熱・高気密の住宅では、冷房で室内を冷やした場合は冷気が逃げにくく、
暖房で暖めた場合も暖気が逃げにくいという特徴があります。
室内に冷気や暖気がとどまるため、
少しの冷暖房の使用で十分室内が快適な温度になり、
フルパワーで使わなくて済むようになります。
冷暖房の使用が多くなる夏冬の光熱費を
抑えることができるなど、省エネ効果が期待できます。
就寝前に暖房を止めても室温が下がりにくく、
翌朝も暖かさをキープでき、朝の身支度の際、
着替えで寒い思いをすることもなく、快適に過ごすことができます。
3、ヒートショック防止に効果的
寒い時期の入浴中や早朝のトイレなどで、
急激な温度変化によって血圧や脈拍が変動し、
心筋梗塞や脳出血、などを引き起こす現象を「ヒートショック」と言います。
冬場、一つの部屋の暖房は温められていても、
廊下、洗面浴室、トイレまでは暖房器具の設置をする家は少ないでしょう。
高断熱・高気密の住宅だと、室内の温度が一定に保ちやすくなるので、
急激な温度変化が起こりにくく、部屋間の温度差が少ないため、
突然死のリスクと言えるヒートショックにも安心です。
4、遮音性が高い
気密性が高いということは、壁に隙間がないということなので
外の騒音が聞こえにくくなります。
空気の侵入、流出を防ぐことが気密性の持つ役割ですが、
空気だけでなく、音の侵入も防いでくれるため、
外からの気になるストレス音をシャットアウトする事ができます。
5、熱中症予防
「今年の夏は暑い!」と、ニュースでは毎年言われ続けている気がします。
近年では地球温暖化の進行により熱中症が起こりやすく、
年配の方は特に、「冷房を使いたくない、室内だから大丈夫」
と嫌がる方も多く、室内での熱中症死亡率は年々増加傾向にあります。
断熱材で外からの熱気を入れず、
気密性が高いと室内空調で冷やした空気を外に逃がしません。
室内の温度上昇が緩和され、
夏でも快適に過ごす事ができ、熱中症予防にも効果的です。
3) 高断熱・高気密住宅で不安なこと
1、結露が発生することがある?
冬場、室内の湿気が家の中にこもってしまい、それが原因で結露が発生することがあります。
気密性が高いがゆえに、換気をうまく行わないと、
室内の湿気が常に家の中にこもったりカビが生えるという問題がおこります。
しかし、効果的に換気ができれば結露は回避できるでしょう。
現在は改正建築基準法により、
24時間換気システムの設置が義務付けられていますので、
“全く換気ができない”という状況はよほど特殊な状況でない限りないと思われます。
また、断熱材内部に結露を発生させない高性能な断熱材で、
壁内結露も未然に防ぐ事ができます。
2、夏場に熱気がこもる?
高断熱・高気密の住宅の特徴は空気を逃さずに、
室内にとどめてくれることです。
しかし、気をつけていないと室内が暑くなってしまいます。
・家を建てる際に窓の位置や配置、ひさしの設置や、屋根の軒の深さを検討しておく
・複層ガラスや遮熱ガラスを使用する
・断熱、遮熱カーテンにする
これらのことは、住宅を建てる前にハウスメーカーや工務店さんに
相談できることなので、事前に回避できると言えるでしょう。
また、真夏に帰宅したに家に熱がこもってしまった場合、
空調を入れて温度を下げるよりも、家の窓を何箇所か開放して、
家の中に新しい空気を入れかえてから空調をつけた方が、空調の効きも早くなります。
気分もリフレッシュされます。
3、石油ストーブが使えない?
開放型の石油ストーブは二酸化炭素の排出量がダントツに多いので、
高断熱・高気密住宅で想定している換気量では追い付かなくなる
可能性があると言われています。
絶対使えないというわけではありませんが、
高断熱・高気密の住宅で、小さな部屋で石油ストーブを使うのは危険と言えます。
今は、電化住宅に切り替える方が多く、
エアコンや蓄熱式暖房器具、床暖房を利用する方が主流となります。
二酸化炭素濃度を極端に上昇させない空間を、
メーカーや工務店さんに提案してもらうこともできますね。
5、コストがかかる?
当然ですが、高断熱・高気密仕様とする為の材料や工法は、
材料自体の価格や工事費が高くなりがちです。
高断熱・高気密の住宅に暮らした時、
光熱費は安くなるでしょうから、
長期的には光熱費の削減につながり、
10年15年で初期投資分は元が取れると言われています。
せっかく家を購入したのに、材料にお金を掛けず、
寒くて暑くてジメジメした環境に住むより、
「いい買い物をした!!快適!!」と満足できる家に住むために、
お金をどこに投資するのかが、10年後20年後にも生活環境に影響するはずです。
4) まとめ
「安心」「安全」「快適」「健康」
な暮らしがしたいと思うのは家族の願いです。
高断熱・高気密性の高い住宅に住むと、夏は外から熱が入ってくるのを防ぎ、冬は部屋の熱が出ていくのを防ぐことにより、室内を常に快適な温度に保ちやすくなります。
不安なこととして紹介した項目は、建築前やリフォームですと回避できる事が多いので、施工業者と相談して決めていくといいですね。
とはいえ、高断熱・高気密と言っても、
住んでから体感はできても、なかなか目に見えるものでもありません。
しかし、スーパーウォール工法で建築すると、
気密測定を実施し、性能値を確認してもらえます。
中でも、スーパーウォール工法は、ハウスメーカーのブランド技術ではなく、
建材メーカーの工法なので、建築してもらいたい提携の工務店を選べることも魅力です。
自分に選択肢があるということは、希望するデザインやエリアを選ぶ事ができ、
納得のいくマイホームを建築する事が出来るのです。
新築ご検討の方はぜひ、スーパーウォール工法で作られる「高断熱・高気密」
「おかやま暮らし」へお問い合わせください。
https://okayamagurashi.jp/
詳しくはリクシルのホームページをご覧ください。
https://www.lixil.co.jp/lineup/construction_method/sw/